Web適性検査とは?種類や内容から効果的な対策のポイント3選を解説

このページのまとめ

  • Web適性検査とは、性格検査と能力検査から受検者の適性や行動タイプを評価するもの
  • Web適性検査には、「SPI」「玉手箱」「CAB」などの種類があり対策方法が異なる
  • Web適性検査における性格検査では、一貫性のある回答をすることが大切

Web適性検査とは?種類や内容から効果的な対策のポイント3選を解説のイメージ

最近では、多くの企業がWeb適性検査を選考フローに導入しており、対策方法で困っている就活生も多いのではないでしょうか。難易度は適性検査によって異なりますが、いずれにせよ合格するためには対策が不可欠です。

この記事では、Web適性検査の種類や対策方法、注意点などを解説します。また、Web適性検査に合格するためのコツもまとめているので、ぜひ参考にしてください。

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目 次

Web適性検査とは?就活生の性格と能力を評価するもの

Web適性検査とは、性格検査と能力検査によって受検者の行動タイプや職業適性、企業との相性などを測るテストのことです。

就活や転職活動における選考の一環として、多くの企業で実施されています。パソコンを使ったWeb形式のため、企業へ直接出向かなくても自宅や大学、テストセンターなど、インターネット環境があれば受検できるのが特徴です。

最近では、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、会場に足を運んで受けるテストよりも、Web適性検査を好んで導入している企業が増えています。

Web適性検査とWebテストに大きな違いはない

Webテストは、適性検査の受検方法の1つです。実際に、Web適性検査とWebテストの違いは、企業による呼び名の違いであり、内容に大きな違いはありません。

両者とも、受検者の性格を測るWeb性格検査と能力を測るWeb能力検査の両方を指すか、いずれかを指すケースがあり、この点でも共通しています。

Web性格検査

Web性格検査とは、性格に関する質問を通して、受検者の職業適性や企業との相性などをチェックするものです。

たとえば、「感情のコントロールができると思うか」「1人で黙々と作業を進めるタイプか大勢で作業するタイプか」といった感情や行動に関する質問を通じて、コミュニケーションスタイルや協調性、ストレス耐性などを評価します。

Web能力検査

Web能力検査とは、一般教養や基礎能力を評価するテストです。このテストでは、数学の基礎や言語能力、論理思考能力、情報処理能力などがチェックされます。

Web能力検査の結果によって、企業は就活生の適性やポテンシャルを判断しています。

Webテスティングについては、「Webテスティングとは?テストの特徴や選考突破に向けての対策を解説!」も参考にしてください。

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企業がWeb適性検査を実施する3つの理由

Web適性検査は選考の一環として実施されるため、スコアが選考の合否に影響を与える可能性も十分に考えられます。実際に、Web適性検査は、就活生にとって選考突破の第一関門ともいえるでしょう。

ここでは、企業がWeb適性検査を実施している3つの理由を解説します。

1.応募者を絞り込むため

企業がWeb適性検査を実施するのは、応募者を絞り込むためです。特に、大手企業や有名企業など、応募者が多いケースでは、優秀な人材を選抜するために効果的な手段だといえます。

実際に、Web適性検査は、選考の早い段階で導入・実施している企業がほとんどです。この場合、応募者はWeb適性検査を通過しなければ、その後の選考に進めません。

Web適性検査を実施することで、企業は膨大な数の応募者と向き合う時間や労力を削減し、選考フロー全体の効率化を図っています。

2.応募者の性格を客観的に評価するため

応募者の性格を客観的に評価できる点も、企業がWeb適性検査を実施する理由の一つです。就活において、応募者は自己PRや志望動機などで自分の長所や強みをアピールします。

そこで、Web適性検査を実施すれば、応募者が主張する長所や強みに信憑性があるかどうかの客観的な判断が可能です。また、企業にとって、応募者にどのような性格傾向があるかを把握することで、適切なポジションに社員を配置しやすくなるメリットもあります。

3.自社に合った人材を見つけるため

企業にとって、採用活動の目的は、自社の文化や価値観、求める人物像に合った人材を見つけることです。そのため、Web適性検査は、応募者の性格特性やスキルなどを評価し、自社のニーズに合致するかどうかを判断する手段として役立ちます。

実際に、Web適性検査による合否は、単に点数が高い応募者から選考を通過しているわけではないようです。たとえば、IT業界では能力検査の非言語分野を重視して合否を分けるなど、業界や職種によっても判定基準が異なります。

企業はWeb適性検査の評価を上手く活用しながら、自社のニーズによりマッチした人材を確保したい狙いがあるといえるでしょう。

SPIと一般常識の違いについては、「SPIと一般常識問題の違いは何?それぞれの特徴や対策方法を解説」も参考にしてください。

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Web適性検査の主な種類

Web適性検査は非常に多くの種類があり、出題される問題数や傾向もさまざまです。ここでは、代表的な7つのWeb適性検査について解説します。

SPI3

SPI3とは、代表的なWeb適性検査であるSPIの形式の1つで、出題科目はSPIと同じく、言語・非言語・性格テストです。テストセンターで受検するテストとは出題範囲が異なり、選択形式よりも入力形式の問題が多い特徴があります。

自宅のパソコンを使ってWeb上で受検できるため、企業やテストセンターなど、会場に出向く必要はありません。そのうえ、自分の都合のよい場所や時間に受検できるのが大きなメリットだといえます。

パソコンを使って受検するテストですが、試験中はノートや筆記用具、時計、電卓などの使用が認められているため、必要に応じて用意しておきましょう。

CAB

CABとは、論理的思考力をチェックするテストの一つです。主にIT系の企業で導入されているため、IT業界を志望している就活生は対策必須です。CABの出題内容は、以下の5つで構成されています。

・暗算
・法則性
・命令表
・暗号
・性格検査

CABの受検方法は、テストセンターとWebの2種類で、Web上で受けるCABは「Web-CAB」です。Web-CABは複数の並べられた図形から法則を割り出すといった特徴的な問題が多いため、制限時間を意識した対策を入念にする必要があります。

CABは、SEやプログラマーなどの職種を募集しているIT企業を中心に導入されているため、エンジニア志望の就活生は対策しておきましょう。

GAB

GABの出題内容は、言語と計数から構成される知的能力検査と、性格検査から構成されるパーソナリティ検査の2つです。

CABと同じく、GABにもテストセンターとWebの2種類の受検方法があり、Webで受けるGABを「Web-GAB」と呼びます。また、「C-GAB」とは、テストセンターで受検する英語試験を伴うGABのことです。

SPIの能力検査との大きな違いとして、GABは短時間で長文かつ多くの問題数を回答する必要があります。そのため、国語力に自信がある人でも時間が間に合わずに回答が終わらないといったケースも珍しくありません。

GABの問題形式に慣れておくためにも、時間を測定しながら対策するとよいでしょう。

玉手箱

玉手箱は、例年、大手企業を中心に実施されているWeb適性検査です。玉手箱の出題内容は、以下の4つで構成されています。

・計数理解(四則逆算、図表の読み取り、表の空欄の類推)
・言語理解(GAB形式の言語、IMAGES形式の言語、主旨把握)
・英語理解(GAB形式の英語、IMAGES形式の英語)
・性格検査

問題数に対して制限時間が短く、1問にかけられる時間が少ない点や、1つの分野につき1種類の問題形式しか出題されないのが特徴です。

事前に出題パターンを把握しておけば、ある程度スピード感を持って回答できるため、事前の対策が結果を左右するWeb適性検査だといえます。特に、大手企業を志望している就活生は対策しておきましょう。

TG-web

Web適性検査の一つであるTG-webの出題内容は、以下の3つです。

・言語
・係数
・性格テスト

TG-webは、出題数は少ないものの、問題の難易度が比較的高いといった特徴があります。SPIや玉手箱と比べて難易度が高いため、その分、対策が必要です。対策としては、問題集で過去にどのような問題が出題されたかを把握しておき、苦手な項目を重点的に練習する必要があります。

Cubic

Cubicは、性格を評価する適性検査と能力を評価する基礎能力検査の2つで構成されています。なお、近年、導入企業数が増加しているWeb適性検査の一つです。

基礎能力検査は以下の5科目で、主に中学校や高校で習った内容が出題されます。

・言語
・論理
・数理
・図形
・英語

基礎的な内容が中心ですが、忘れてしまっている部分は復習が必須です。Cubicは対策用の書籍が少ないため、出題されることが分かり次第、早めに大きな書店で参考書を探しておきましょう。

Webテスティングサービス

Webテスティングサービスは、テストセンターで受検するSPIと同じものを指します。回答方法や必要な対策もSPI(テストセンター)と同じであるため、新たに特別な対策をする必要はありません。

SPIとWebテスティングサービスは、前述のSPI3とは少し出題範囲が異なるため、間違えないように注意しましょう。

適性検査の種類については、「就活の適性検査とは?検査の種類や特徴、受ける際のポイントをご紹介!」も参考にしてください。

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Web適性検査の対策における3つのポイント

ここでは、Web適性検査の対策をする際の3つのポイントを解説します。

1.エントリーの1か月以上前には対策を始める

Web適性検査の対策を始める時期は、企業にエントリーを始める約1か月以上前が理想的です。Web適性検査を受けるタイミングは、Web上でエントリーシートを提出するときや履歴書を提出するとき、面接終了後など、企業によって異なります。

なかでも、特に多いのが、Web上でエントリーシートを提出すると同時に、Web適性検査を受検するパターンです。

そのため、「Web適性検査の対策が間に合っておらず、締め切りのぎりぎりにエントリーせざるを得ない」といった事態を避けるためにも、就活をスタートした時点で必要な対策を始めましょう。

2.事前にWeb適性検査の種類を確認する

Web適性検査の対策にあたって、まずは応募先の企業がどのテストを導入しているかを確認する必要があります。企業からWeb適性検査の種類が伝えられない場合は、就活生による口コミサイトなどを参考にするとよいでしょう。

また、Web適性検査を受検する予定が決まっていない場合には、SPIや玉手箱、CABなど、考えられる種類をひと通り対策しておくと安心です。複数のWeb適性検査の問題形式に触れておけば、想定と違う種類の試験を受けることになっても、焦らず受検できるでしょう。

3.テキストやWebサイトの例題で練習を繰り返す

Web適性検査の対策は、試験の種類ごとに練習を繰り返すと効果的です。

たとえ「中学生レベル」といわれる基礎的な内容でも、制限時間があるなかでは、緊張から思うように回答できない可能性もあります。そのため、Web適性検査に関する参考書やWeb上の練習問題を活用しながら、問題に慣れておくことが大切です。

出題形式にある程度慣れてきたら、本番と同様に時間配分を意識しながらひと通り問題を解くなどして、繰り返し練習しましょう。

Webテストについては、「就活のWebテストとは?受検形式や出題科目、効果的な対策法を解説」も参考にしてください。

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Web適性検査の選考に通過するコツ7選

ここでは、Web適性検査を受検する際によくある失敗例を交えながら、選考に通過するためのコツを7つ解説します。

1.操作方法をよく確認しておく

Web適性検査の受検にあたって、操作方法を確認しておくことが大切です。Web適性検査の種類によっては、パソコンでの操作方法が複雑なケースも少なくありません。

多くのWeb適性検査では、受検前に練習用のテストが用意されているため、事前に動作確認しておくと安心です。

2.性格検査では一貫性のある回答をする

性格検査では、一貫性のある回答を心がける必要があります。Web適性検査のなかでも、「性格検査」は自分のことを回答するから簡単だと思われがちですが、結果によっては選考の合否に影響するため対策が必要です。

性格検査は、テスト内で似たような質問が出題されるケースも珍しくありません。回答に一貫性が感じられないと、「信頼できない」といった印象を与えかねないので注意してください。

たとえば、「いつも自分の意見を持っている」と「まわりの意見に左右されずに行動する」といった2つの質問は、一見違うことを聞いているように見えても、表現を少し変えただけで内容はほぼ同じです。

そのため、この2つの質問に対し、一方では「当てはまる」と答えたのに、他方では「当てはまらない」と回答してしまうと、矛盾が生じてしまいます。あまり考えすぎるのもよくありませんが、性格検査を受検するときは、一貫性を意識すると結果に説得力が生まれるでしょう。

3.企業が求める人物像を意識する

性格検査を受検するときは、企業の求める人物像を意識するのがおすすめです。欲しい人材は企業によって違うため、どのような人材が求められているのかを意識すれば「相性のよさ」をアピールできます。

性格検査は質問に正直に回答する必要がある一方で、「諦める癖がある」「人と話すのが嫌い」など、ネガティブな項目ばかりに「当てはまる」とチェックをつけてしまうのもよくありません。

この場合、「入社してもすぐに辞めてしまうかも」「業務を任せていくのは難しいかも」と企業は不安を覚えるでしょう。

性格検査を受検するときは、できるだけポジティブな回答を心がける必要があります。一方で、自分を過度に偽って回答してしまうと、入社後のミスマッチにつながる恐れもあるので注意が必要です。

4.ライスケールに気をつける

性格検査には、嘘を見抜くための「ライスケール」と呼ばれるひっかけ問題があります。

たとえば、「一度も嘘をついた経験がないか」といった質問に対して「当てはまる」と答えてしまう人は要注意です。一般的に、一度も嘘をついた経験がない人はほぼいないでしょう。そのため、「当てはまる」を選ぶことで虚偽を疑われる可能性があります。

特に、自分をよく見せたい傾向が強い人は、ライスケールに引っかからないように気をつけてください。

性格検査については、「性格検査で落ちることはある?対策のコツとは」も参考にしてください。

5.時間配分を意識する

Web適性検査を受けるときは、時間配分を意識する必要があります。制限時間はWeb適性検査の種類によってさまざまです。いずれにせよ、1つの質問に時間をかけすぎてしまうと、全問に答えられない可能性が高いため、スピード感をもって答えるようにしましょう。

また、問題のなかには、正答率が低いものもあります。残り時間が短くなったときは無理にすべての問題に手をつけようとするよりも、分かる問題から確実に対処するほうが戦略的におすすめです。

分からない問題があった際に、何分までなら時間を費やせるかをあらかじめ決めておくと、回答するスピードを維持しやすくなります。

Web適性検査における時間配分のコツについては「【SPI試験】テストの特徴と時間切れを防ぐための解答のコツ」も参考にしてください。

6.通信環境を確認しておく

自宅のパソコンを使ってWeb適性検査を受検する場合は、通信環境を確認しておくことも大切です。Webテスト中に、速度が遅くなったり通信が途切れたりするなど、回線のトラブルが発生すると思うように回答できない可能性があります。

できるだけ安心した状態で受検できるよう、自宅のネット環境や回線速度を事前に確認して、準備しておきましょう。

7.スマホやタブレットは基本的に使用しない

性格検査を含めて、Web適性検査を受検するときは、スマートフォンやタブレットではなくパソコンを使うようにしてください。

スマートフォンやタブレットからも検査のURLにアクセスできますが、途中でエラーが発生したり、画面形式が対応していなかったりして、問題や回答が正しく画面に反映されないといったケースも珍しくありません。

そのため、企業から特別に推奨されていない限り、パソコンと万全な通信環境を用意してWeb適性検査に臨みましょう。

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Web適性検査に落ちる3つの原因

Web適性検査は、受検者の性格や能力を客観的に評価するためのものですが、企業の採用活動においては選考の合否に影響する要素の一つです。

ここでは、Web適性検査に落ちる主な原因を3つ解説するので、対策する際の参考にしてください。

1.基礎的な知識や能力が足りない

Web適性検査に落ちる原因として、基礎的な知識や能力が足りていない点が挙げられます。Web適性検査は、応募者の基礎的な知識やスキルを評価するためのテストです。そのため、求められる知識やスキルに不足がある場合は、結果として十分なスコアを獲得するのは難しいといえます。

対策としては、参考書や模擬テストを利用して自分のレベルを把握したうえで、繰り返し問題を解きながら知識を蓄積していくのがおすすめです。知識やスキルの不足をカバーするためにも、テスト対策には徹底して取り組む必要があります。

2.回答に一貫性がない

回答に一貫性がない点も、Web適性検査に落ちる原因の一つです。Web適性検査は、結果に信憑性をもたせる意味でも、より一貫性のある回答が求められます。

回答に一貫性を保つためには、質問をよく理解し、自分の考えや経験に基づいて回答することが大切です。事前に練習問題を解いて質問の傾向をつかんでおくと、一貫性を高められるでしょう。

3.企業が求める人物像と合わない

たとえWeb適性検査のスコアが高くても、応募者が企業の求める人物像とマッチしない場合には、選考で不利になる可能性もあります。企業は、知識やスキルの高さより、自社の価値観や社風にマッチする応募者を採用したいと考えるのが一般的です。

そのため、応募先の企業については価値観や求める人物像を理解したうえで、Web適性検査の回答をはじめ、面接でのアプローチを検討する必要があります。

SPIに落ちる原因と対策については「SPIでなぜ落ちる?原因と対策、SPIで能力や性格はどこまでわかるかを解説」を参考にしてください。

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本記事の監修者

淺田真奈(あさだまな)

大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。

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